パーマとカラーは同時にできる?同日施術の条件と傷まない順番を解説
忙しいスケジュールの中でヘアスタイルを一新したいとき、「パーマとヘアカラーを同じ日にまとめて終わらせたい」と考える方は少なくありません。しかし、ネット上では「同日施術は髪が激しく傷む」「そもそも法律で禁止されているのでは?」といった不安の声も目立ちます。
実際のところ、現在のサロン現場では薬剤の選定と毛髪診断を適切に行うことで同日施術が可能になっています。仕上がりの美しさと髪の体力を守るためには、施術の順番や期間の空け方、ダメージのメカニズムに関する正しい知識が欠かせません。本記事では、プロの現場視点から同日施術の真実と失敗しないポイントを詳しく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:化粧品登録のパーマ剤を使用すれば、薬機法上も問題なくパーマとカラーの同日施術が可能。
- 要点2:同日に行う場合の基本は「パーマが先、カラーが後」。逆順にすると色落ちや変色のリスクが高まる。
- 要点3:髪への負担を最小限に抑えるなら「1週間〜10日程度」の間隔を空けて別日に施術するのがベスト。
【法律と薬剤の真実】パーマとカラーの同日施術が「禁止」と言われた理由
「パーマとカラーは同時にできない」という説が広まった背景には、日本の医薬部外品に関する薬機法(旧薬事法)の規制があります。かつて主流だった医薬部外品指定のパーマ液(第1剤・第2剤)と、同じく医薬部外品の酸化染毛剤(一般的なアルカリカラー)は、過度な化学反応による毛髪や頭皮への負担を防ぐため、同日施術が法律で明確に禁じられていました。
現在その状況を変えたのが、システアミンやラクトンチオールなどを主成分とした「化粧品登録のパーマ剤(カーリング料)」の普及です。薬機法上、医薬部外品のカラー剤と化粧品登録のカーリング料の組み合わせ、あるいは両方とも化粧品登録の薬剤を用いる場合は、同日の施術が法的に認められています。
つまり、メニュー名が「パーマ」であっても、サロン側が化粧品分類の薬剤を導入していれば同日施術は完全にクリアとなります。予約時に「同日施術を受けたい」と伝えておくことで、担当美容師が法令と毛髪状態に合致した薬剤プランをあらかじめ組み立ててくれます。
【プロが教える黄金順】パーマとカラーはどっちが先?失敗しない正しい順番
同日施術、あるいは近い日程で両方を行う場合、施術の順番は仕上がりを左右する決定打となります。サロンワークにおける鉄則は「パーマを先に行い、カラーを後から施術する」という流れです。
もしヘアカラーを先に行ってしまうと、後から塗布するパーマの第1剤(アルカリ剤や還元剤)や第2剤(過酸化水素や臭素酸ナトリウム)の化学反応によって、せっかく定着した色素が分解・流出し、激しい色落ちや変色を引き起こします。髪のキューティクルを開いて色素を固定した直後に再びキューティクルをこじ開けることになるため、毛髪内部のタンパク質流出も加速します。
例外として、毛先の褪色部分にマニキュアや塩基性カラーなどの「髪表面に吸着する酸性カラー」を使用する場合や、すでにパーマがかかっている髪へのリタッチカラーなど特殊なケースを除き、基本の順番を崩さないことが美髪を保つ大前提です。
【種類別の施術可否】縮毛矯正・デジタルパーマ・白髪染めの同日リスクを検証
施術メニューの組み合わせによって、髪にかかる物理的・化学的ストレスの度合いは大きく変化します。特に熱処理を伴う施術や、定期的な施術が必要なケースでは慎重な判断が求められます。
デジタルパーマや縮毛矯正とヘアカラーの同時施術は、サロン技術の中でも極めて高難度な部類に入ります。熱変性を伴う施術は毛髪内部のコルテックスに強い変形を与えるため、そこにアルカリカラーが重なると深刻な毛先チリつき(ビビり毛)の原因になりかねません。最近は酸性縮毛矯正など低ダメージを謳う技術もありますが、髪の体力が十分に保たれている場合を除き、同日施術は避けるのが安全策です。
一方、定期的に行う方が多い白髪染め(グレイカラー)とパーマの同日施術については、全体カラーではなく「根元のみのリタッチ」に留めることでリスクを大幅に減らせます。毛先の既染部にパーマをかけ、根元の伸びた白髪部分だけを染めるアプローチであれば、薬剤の重複塗布を避けつつ、気になる白髪とウェーブスタイルを1日で両立できます。
【別日に分けるなら何日?】髪の負担を最小限にする施術間隔とスケジューリング
スケジュールに余裕があるならば、同日に詰め込まずに施術日を分ける選択肢が毛髪ケアの観点からは最も推奨されます。では、具体的に何日ほど期間を空ければ安全なのでしょうか。
プロが推奨する理想の施術間隔は「最低でも1週間、できれば10日〜2週間」です。パーマ施術直後の髪は、空気中の酸素と触れ合って再結合(酸化)が完全に定着するまでに数日を要します。また、弱酸性であるべき毛髪のpHがアルカリ性に傾いた状態が一定期間続くため、この不安定な時期にカラー剤を重ねるとダメージが跳ね上がります。
1週間〜2週間ほどの間隔を置くことで、髪本来の等電点(pH4.5〜5.5)へと自然に戻り、内部の結合が安定します。さらに、美容室での同日施術はカウンセリングから仕上げまで所要時間が3時間半〜4時間半に及ぶケースが多く、頭皮や首、腰への身体的負担も無視できません。コンディションを整える意味でも、1週間程度の間隔設定は理にかなっています。
【ダメージを抑える秘訣】サロンでの前処理ケアと自宅でのアフターケア
どうしても同日施術を選びたい場合、施術前後の徹底したヘアケアで仕上がりのツヤと持ちが劇的に変わります。サロンと自宅の両面から対策を講じることが重要です。
まずサロン施術中には、毛髪の主成分であるケラチンやCMC(細胞間脂質)を補給する「前処理・中間トリートメント」を必ず組み込みます。特に重要なのが、パーマ後に残留したアルカリや過酸化水素を分解・除去するバッファー剤(後処理剤)の使用です。不要な残留成分をその場でリセットすることで、帰宅後の枝毛や切れ毛の発生率を格段に抑えられます。
自宅でのアフターケアにおいては、施術当日は髪を強く引っ張る結び方を避け、ぬるま湯(38℃前後)で優しく洗い流す程度にするのが基本です。パーマやカラーの流出を防ぐヘマチン配合の弱酸性シャンプーを取り入れ、濡れた髪を放置せず素早く根元から完全にドライヤーで乾かす習慣が、美しいカールと鮮やかな発色を長持ちさせます。
【パーマとカラーの同時施術】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:同日施術をするとパーマが落ちやすくなったり、カラーが色落ちしやすくなりますか?
A1:適切な薬剤選定と処理を行えば極端に持ちが悪くなることはありませんが、別々に施術した場合と比較すると、髪のキューティクルが緩む回数が重なるため色落ちやカールの緩みはやや早まる傾向があります。当日のトリートメント補修とホームケアの徹底が持続力を左右します。
Q2:美容室での同日施術にはどれくらいの時間がかかりますか?
A2:髪の長さやパーマの種類によって前後しますが、一般的なコールドパーマとフルカラーの組み合わせで約3時間〜3時間半、デジタルパーマや縮毛矯正を組み合わせる場合は4時間〜4時間半以上が目安です。予約時は時間に余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。
Q3:ブリーチをしているハイトーンの髪でもパーマとカラーの同時施術は可能ですか?
A3:原則としておすすめできません。ブリーチ毛は内部のタンパク質が著しく削られているため、パーマ剤の作用に耐えきれず毛切れや縮れを起こすリスクが極めて高くなります。どうしてもウェーブをつけたい場合は、アイロンでのスタイリングか、部分的なポイント施術に留めるのが賢明です。
Q4:白髪染めとパーマを同じ日に受ける場合、頭皮への刺激は強くなりますか?
A4:頭皮が敏感な状態になっているため、刺激を感じやすくなります。頭皮用保護オイルの塗布や、頭皮に薬剤をベタ付けしないゼロ塗布技術などを美容師に相談し、刺激対策を施してもらいながら施術を進めてもらいましょう。
まとめ:髪の状態を見極めて最適なスタイルを手に入れよう
パーマとカラーの同日施術は、進化を遂げた現代の薬剤技術とプロの緻密な毛髪診断によって、十分に実現可能なサロンワークとなっています。忙しい現代人にとって、1回の来店で理想のスタイルを完成させられるタイムパフォーマンスの高さは大きな魅力です。
一方で、髪への負担がゼロになるわけではありません。現状のダメージレベルや希望するデザインによっては、「1週間〜2週間の間隔を空ける勇気」を持つことが、結果として数カ月先の美髪を守る最善の選択になるケースも多々あります。まずは信頼できるサロンで現在の髪の体力をしっかりとチェックしてもらい、自分に最も適した施術スケジュールを組み立ててください。 (出典: パーマ と カラー 同時に できる(Yahoo!ニュース))