多角形の求め方を完全攻略!角度・対角線・面積の公式を徹底解説
算数や中学数学の幾何分野において、多くの学習者が一度は苦手意識を抱きがちな単元が「多角形の性質と計算」です。テスト前に「180×(n-2)」などの公式を丸暗記しようとしたものの、本番で「引くのは2だっけ、3だっけ?」「割り算はどこでするの?」と混乱した経験を持つ方も少なくないでしょう。
しかし、多角形の計算は図形の成り立ちや構造的なロジックさえ掴んでしまえば、丸暗記に頼ることなく誰でも直感的かつ瞬時に解けるようになります。本稿では、教育現場での指導知見や学習データをもとに、小学生の基礎から中学数学・高校入試レベルまで役立つ「多角形の求め方」を分かりやすく体系的に解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:多角形の内角の和は「180°×(n-2)」で求まり、1つの頂点から対角線を引いてできる「三角形の個数」に由来している。
- 要点2:正多角形の1つの内角は、常に合計が360度になる「外角の和」から逆算する(180°-360°/n)とミスなく一瞬で解ける。
- 要点3:対角線の本数「n(n-3)÷2」や面積の分割計算など、すべて基本図形への分解アプローチで共通して攻略可能である。
【仕組みから理解】多角形の内角の和を求める公式「180°×(n-2)」の正体
多角形の計算で最初に登場するのが「内角の和」を求める公式です。n角形の内角の和=180°×(n-2)という式は有名ですが、なぜ「nから2を引いて180を掛けるのか」という構造を理解することが、幾何学習の第一歩となります。
多角形において、頂点の数と辺の数は常に同数(n個)存在します。この多角形の任意の「1つの頂点」を選び、そこから向かい合う他の頂点へ対角線を引いていくと、多角形はいくつかの三角形に分割されます。
- 四角形(n=4):1つの頂点から対角線を1本引くと、2個の三角形ができる(180°×2=360°)
- 五角形(n=5):1つの頂点から対角線を2本引くと、3個の三角形ができる(180°×3=540°)
- 六角形(n=6):1つの頂点から対角線を3本引くと、4個の三角形ができる(180°×4=720°)
このように、n角形を1つの頂点から分割すると、作られる三角形の数は必ず「n-2」個になります。「自分自身の頂点」と「隣り合う2つの頂点」の計3箇所には対角線を引けないため、分割後の三角形の個数は頂点数より2つ少なくなります。三角形の内角の和は180°であるため、分割された三角形の角度をすべて足し合わせると「180°×(n-2)」になるという極めてシンプルな仕組みです。
五角形の内角の和の求め方であれば「180°×(5-2)=540°」、六角形の内角の和の計算であれば「180°×(6-2)=720°」と、公式の背景にある図形分割をイメージできれば、ど忘れによる失点は完全に防げます。

【一瞬で解ける裏ワザ】多角形の外角の和「360度」を使った最速計算術
テストや受験で差がつく最大のテクニックが、「外角の性質」を利用した解法です。結論から言うと、どんな多角形であっても外角の和は常に「360度」になります。三角形でも、十角形でも、100角形であっても例外はありません。
この性質の直感的な証明は、多角形の外周をロボットが1周歩く様子をイメージすると明確です。ロボットが各頂点で進行方向を変え(外角分だけ回転し)、元の位置に戻って同じ方向を向いたとき、ちょうど「1回転(360度)」しています。これが、多角形外角の和が常に360度になる理由です。
この性質を応用すると、正多角形の一つの外角の求め方は以下の通り驚くほど簡単になります。
正n角形の1つの外角 = 360° ÷ n
さらに、1つの頂点における「内角」と「外角」を足すと必ず直線(180°)になるため、正多角形のひとつの内角の求め方は「180°-(1つの外角)」で導き出せます。
例えば「正八角形の1つの内角」を求める場合、通常の公式では「180°×(8-2)÷8=1080°÷8=135°」と大きな桁の割り算が必要になり、計算ミスの温床になります。しかし外角から逆算すると、「360°÷8=45°(外角)」となり、「180°-45°=135°(内角)」と暗算レベルで即座に答えを導き出すことが可能です。
【一覧比較】主要な正多角形の角度・対角線データ総まとめ
学習現場や入試で頻出する主要な多角形の数値を一覧表にまとめました。数値の規則性を俯瞰することで、図形の構造的な理解がより深まります。
| 多角形の名称 | 内角の和 | 正多角形の1つの内角 | 正多角形の1つの外角 | 対角線の本数 |
|---|---|---|---|---|
| 正三角形 | 180° | 60° | 120° | 0本 |
| 正方形(正四角形) | 360° | 90° | 90° | 2本 |
| 正五角形 | 540° | 108° | 72° | 5本 |
| 正六角形 | 720° | 120° | 60° | 9本 |
| 正八角形 | 1080° | 135° | 45° | 20本 |
| 正十角形 | 1440° | 144° | 36° | 35本 |
| 一般のn角形 | 180°×(n-2) | 180°-(360°/n) | 360°/n | n(n-3)÷2 |

【応用編】多角形の対角線の本数と面積の求め方
角度の計算と並んで頻出するのが、「対角線の総数」と「多角形の面積」の計算です。これらも公式の成り立ちに目を向けることで明快に理解できます。
対角線の本数を求める公式の導出
多角形の対角線の本数公式=n×(n-3)÷2
この式の意味も論理的に分解できます。 n角形の1つの頂点から引ける対角線の本数は「自分自身」と「両隣の2頂点」を除いた「n-3」本です。これが頂点の数(n個)だけ存在するため「n×(n-3)」となります。ただし、頂点Aから頂点Cへ引いた線と、頂点Cから頂点Aへ引いた線は同一の1本であるため、最後に2で割る(重複の排除)必要があります。
例えば八角形であれば、「8×(8-3)÷2=8×5÷2=20本」と瞬時に求まります。
多角形の面積を求めるアプローチ
多角形の面積の求め方は、図形の種類によって大きく2つの解法パターンに分かれます。
- 基本図形への分割法: 最も基本となるのは、多角形の中心や頂点から補助線を引き、複数の「三角形」や「台形」に分割して合算する方法です。例えば正六角形の面積は、中心から対角線を引いて「6つの合同な正三角形」に分割し、1つの正三角形の面積を6倍するのが定石です。
- 外枠(長方形・正方形)からの引き算: 不規則な多角形や座標平面上の図形の場合、図形全体を外側からぴったり囲む長方形を作り、余白となる直角三角形の面積を全体から差し引く解法が有効です。
【教育現場の実態】小学生・中学生がつまずく原因と克服ステップ
教育関係者や大手学習塾の指導現場へのヒアリングによると、多角形の単元で子どもがつまずく原因には明確な共通点が存在します。
小学生における多角形の角度の求め方では、算数特有の「具体物や補助線のイメージ不足」が主な要因です。「五角形の中に三角形が何個入るか」を実際に図に線を引いて確認させずに公式だけを覚えさせると、内角の和の計算で「180×5」としてしまうようなミスが頻発します。
一方、中学数学における多角形の角度では、文字式「n」を用いた抽象化や、「ブーメラン型(凹四角形)」「星型五角形(五芒星)」といった複合図形への応用で混乱が生じます。
指導現場で効果を上げている克服ステップは以下の通りです。
- ステップ1:公式を隠し、フリーハンドで多角形を描いて1つの頂点から対角線を引かせる(三角形の個数を手で体感)。
- ステップ2:「内角から攻める」癖をやめ、「外角=360度」から逆算する別解をマスターさせる。
- ステップ3:凹多角形や星型多角形を解く際は、「三角形の外角は、隣り合わない2つの内角の和に等しい(スリッパの法則)」を補助線と組み合わせて反復演習する。

【プロの結論】暗記型から構造理解型へシフトすべき理由と適性判断
数学教育の観点から見ると、多角形の学習は「公式暗記型」と「構造理解型」で将来的な学力伸長に最も大きな差がつく分野の一つです。
単にテストの点数を取るためだけに「180×(n-2)」という文字列を記憶する学習法は、高校数学の数列やベクトル、平面幾何の証明問題で行き詰まる原因になります。一方で、「複雑な多角形を三角形という最小単位に還元して考える」という分割思考を身につけた学習者は、初見の難問に対しても自力で補助線を見出す応用力を発揮します。
向いている学習アプローチ/見直すべき学習スタイル
- おすすめできるアプローチ: 「なぜその式になるのか」を自分の言葉や簡単な図で説明できる状態を目指す方法。外角の性質(360度)を主軸に置き、計算の手間を最小限に抑える解法戦略。
- 慎重になるべきアプローチ: 図を描かずに公式への代入作業だけを繰り返すドリル学習。桁数の多い割り算を強引に行い、計算ミスで失点を重ねてしまう解き方。
【多角形の求め方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:正何角形の内角が「150度」になるかを簡単に逆算する方法はありますか?
A1:内角からではなく「外角」から逆算するのが最も速く正確です。内角が150°の場合、外角は「180°-150°=30°」となります。多角形の外角の和は常に360°ですので、「360°÷30°=12」となり、答えは正十二角形と一瞬で求められます。
Q2:へこみのある多角形(凹多角形)でも内角の和の公式「180°×(n-2)」は成り立ちますか?
A2:はい、凹多角形(内角の1つが180度を超えるへこんだ多角形)であっても、内角の和は通常の公式通り成り立ちます。例えばへこんだ五角形であっても、内角の和は必ず540度になります。
Q3:小学生に教える際、対角線の本数公式で「3を引く理由」はどう説明すべきですか?
A3:「自分の頂点」と「右隣の頂点」「左隣の頂点」の3つには対角線が引けない(隣同士を結ぶと対角線ではなく『辺』になってしまう)から、と図を見せながら教えると直感的に納得できます。
まとめ:公式の仕組みを理解して図形問題を最短で攻略しよう
多角形の計算は、一見すると複雑な公式の集まりに見えますが、その根底にあるのは「三角形への分割」と「外角の合計は常に360度」という2つの普遍的な原則に過ぎません。
内角の和を求める際は三角形の個数に着目し、正多角形の角度を求める際は外角からの逆算を活用する。このアプローチを習慣化するだけで、計算スピードは劇的に向上し、ケアレスミスは大幅に削減されます。公式の丸暗記を脱却し、構造から捉える幾何的センスを身につけて、図形分野の得点源化を目指しましょう。 (出典: 多 角形 求め 方(Yahoo!ニュース))