レミオロメン『3月9日』ギター攻略!簡単コードとイントロTAB解説
卒業式や結婚式の定番曲として、発表から年月を経た2026年の現在も世代を超えて愛され続けるレミオロメンの名曲『3月9日』。アコースティックギターを手にした初心者が「弾き語りに挑戦したい最初の1曲」として選ぶケースは非常に多く、アコギの持つ温かい響きと藤巻亮太氏のエモーショナルなメロディが完璧に調和したマスターピースです。
しかし、実際にギターを構えて楽譜を開くと、「イントロの繊細なアルペジオで指がもつれる」「BやF#mなどのバレーコードで挫折しそうになる」「サビの16ビートストロークのリズムが走ってしまう」といった壁に直面する演奏者も少なくありません。本稿では、プロのギター講師や現場のスタジオミュージシャンが実践する運指の工夫、挫折知らずの簡単コード進行、そしてあの印象的なイントロTAB譜の攻略法を徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:原曲の透明感を再現するなら「Capo 1のKey=Eフォーム」、Fコードなどを徹底回避するなら「Capoなし・Key=Gフォーム」が最短の上達ルート。
- 要点2:イントロのアルペジオは「親指(低音)と他の3指の独立」が鍵であり、共通の指(ピボットフィンガー)を残す運指で音の途切れを防ぐ。
- 要点3:サビの16ビートストロークは右手の脱力と空振りが命であり、2拍・4拍のアクセントを意識するだけで一気にプロ級のグルーヴが生まれる。
【楽曲の全体像】レミオロメン『3月9日』のアコギ難易度とカポタスト位置の正解
レミオロメンの『3月9日』をギターで演奏する際、最初に決めるべき極めて重要な要素がカポタストの位置(キー設定とコードフォーム)です。原曲のキーは「F(ヘ長調)」ですが、レギュラーチューニングのままカポなしで弾こうとすると、難関コードである「F」や「Bb」、「Gm」が連続し、初心者にとっては挫折の引き金になりかねません。
音楽理論とアコギの構造上、開放弦の豊かな倍音を活かすためには、以下の3つのアプローチから自身の演奏レベルに合わせて選択するのがセオリーです。
| 演奏スタイル・設定 | 詳細・使用コード | 難易度(5段階) | 編集部の見解・おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 原曲完全再現スタイル (Capo 1 / Play=E) | E, B, C#m7, G#m, A, F#m7, B7 イントロのハイポジション開放弦を活用 | ★★★☆☆ (中級〜標準) | 原曲の雰囲気を100%再現可能。藤巻亮太氏本人のライブアプローチに最も近く、響きの美しさは随一。 |
| 超初心者向け簡単アレンジ (Capoなし / Play=G) | G, D, Em7, C, Am7, D7 人差し指セーハをほぼ完全排除 | ★☆☆☆☆ (完全入門) | キーは原曲より2音高くなるが、ギターを始めて数日の入門者でも即日で1曲通して弾き語りが成立する。 |
| 歌いやすさ重視アレンジ (Capo 3 / Play=D) | D, A, Bm, G, Em, A7 女性ボーカルや低音域が苦手な方向け | ★★☆☆☆ (初級) | Bmの押さえ方さえクリアできれば、ストローク主体の演奏で抜群のコードの鳴りと安定感を発揮する。 |
原曲の持つエモーショナルな世界観やイントロのフレーズをそのまま再現したい場合は、迷わず「1フレットにカポタストを装着したEフォーム(Capo 1)」を選択してください。市販されている公式ギタースコアや弾き語り楽譜の多くも、このCapo 1設定を基準に採譜されています。

【初心者必見】挫折しない『3月9日』ギター簡単コード進行と押さえ方の裏ワザ
Capo 1(Play=E)で演奏する際、初心者が最も高い確率でつまずくのが「B(ロ長調)」や「F#m(嬰ヘ短調)」といったセーハ(人差し指で複数弦を同時に押さえるバレーコード)の存在です。しかし、現代のアコースティックギター演奏においては、クラシックな完全セーハを無理に行う必要はありません。プロギタリストも多用する「テンションコードによる簡略化」を用いることで、押さえやすさと洗練された響きを両立できます。
1. 難関「Bコード」を「Badd9」または「B7sus4」に置き換える
通常のBコード(2フレットセーハ+4フレットの2・3・4弦)は指の柔軟性が求められます。これを「Badd9」(5弦2フレット:人差し指、4弦4フレット:薬指、3弦4フレット:小指、1・2弦:開放)に差し替えるだけで、人差し指のセーハが不要になります。さらに、1・2弦の開放弦(E音とB音)が鳴ることで、アコギ特有のきらびやかで瑞々しいアコースティックサウンドへと劇的に変化します。
2. 「F#m」を「F#m7(11)」で攻略する
2フレットをすべて人差し指で押さえるF#mも初心者の大きな壁です。ここでも「F#m7(11)」(6弦2フレット:親指または中指、4弦2フレット:人差し指、1・2・3弦:開放)を活用します。低音のF#(実音G)をしっかり鳴らしつつ、高音弦を開放にしておくことで、左手の疲労を90%以上軽減できます。
3. ピボットフィンガー(共通指)を意識したコードチェンジ
Aメロ(E → B/D# → C#m7 → B → A → G#m7 → F#m7 → B7)を滑らかに繋ぐ極意は、「薬指と小指の位置を大きく動かさないこと」にあります。コードが変わるたびにすべての指を指板から離してしまうと、リズムがモタつく原因になります。指の接地面積を最小限にし、次のコードへとスライドさせる感覚を養うことが、脱初心者への確実なステップです。
あの名フレーズを再現!『3月9日』イントロの弾き方とTAB譜・アルペジオのコツ
レミオロメンの『3月9日』を象徴するのが、どこか切なくも温かいイントロのアルペジオです。原曲ではアコースティックギターのハイポジションと開放弦を巧みに組み合わせたフレーズが奏でられます。以下に、Capo 1設定におけるイントロ基本フレーズのTAB譜と運指のポイントを示します。
e|-------0---------0-------|-------0---------0-------|
B|-----0---0-----0---0-----|-----0---0-----0---0-----|
G|---9---------8-----------|---6---------4-----------|
D|-------------------------|-------------------------|
A|-7---------6-------------|-4---------2-------------|
E|-------------------------|-------------------------|
(E) (B/D#) (C#m7) (B)
アルペジオを美しく響かせる3つの鉄則
- 親指(P)の役割の明確化:5弦のベース音(7フレット→6フレット→4フレット→2フレット)は、必ず右手親指で確実にヒットさせます。この低音の下降ライン(クリシェ進行)が曲の骨格を支えています。
- 1・2弦の開放弦をミュートしない:3弦を押さえる左手の指(人差し指または中指)の腹が、下の1・2弦に触れてしまうと開放弦の美しい余韻が消えてしまいます。左手の第一関節をしっかりと立てて指板に対して垂直に指を落とすことが不可欠です。
- 右手の担当弦を固定する:右手は「親指:5弦」「人差し指:3弦」「中指:2弦」「薬指:1弦」というフォーメーションを一切崩さないように弾くことで、ピッキングの迷いが消え、テンポが安定します。

【実態検証】プロと初心者の決定的な違い|サビのストロークパターンと強弱表現
Aメロ・Bメロの静かなアルペジオから一転し、サビ(「瞳を閉じれば あなたが〜」)では力強いストロークへと展開します。ここで多くの初心者が「単調なジャカジャカ弾き」に陥り、曲のダイナミクスを損なってしまうケースが散見されます。
サビの基本16ビートストロークパターン
サビでグルーヴを生み出す黄金のストロークパターンは以下の通りです(「↓」がダウンストローク、「↑」がアップストローク、「(↓)」が空振り)。
|↓ 〜 ↓ ↑ (↓) ↑ ↓ ↑|
拍:[ 1拍目 ] [ 2拍目 ] [ 3拍目 ] [ 4拍目 ]
強弱:弱 【強】 弱 【強】
表現力を劇的に高める2つのポイント
- 2拍目・4拍目のアクセント(強打):すべてのストロークを均等な力で弾くと騒がしい印象を与えます。2拍目と4拍目のダウンストローク時に手首のスナップを効かせてアクセントを置き、1拍目や3拍目は低音弦を中心に優しく撫でるように弾くことで、ドラムのスネアのような躍動感が生まれます。
- 右手の「振り子(オルタネイト)」を止めない:音を鳴らさない「空振り(からぶり)」の際も、右手のストローク運動を一定のスピードで上下させ続けることがリズムキープの絶対条件です。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|ソロギターTAB譜の選び方
近年、YouTubeやSNS上で『3月9日』の華麗なソロギター(メロディと伴奏を1本のギターで同時に奏でる演奏)動画が数多く投稿され、これに憧れて独学を始める人が急増しています。しかし、ここには初心者が陥りがちな構造的な罠が存在します。
ネット上の無料TAB譜に潜む落とし穴
動画投稿サイトや個人ブログで配布されている無料TAB譜の中には、「運指の物理的な無理(ストレッチが過剰)」であったり、「キーの選択がボーカル音域を考慮していない」アレンジが散見されます。プロの採譜者による公式楽譜(リットーミュージックやドレミ楽譜出版社などの監修楽譜)と比較すると、左手のポジション移動の合理性に大きな開きがあります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
ギター学習における挫折を防ぐため、ご自身の現在の演奏スキルと目的に応じた選択基準を明確にしておきましょう。
- 弾き語りアレンジが向いている人:
- ギターを始めて間もない入門者〜初級者
- 卒業式や送別会、結婚式などのイベントで歌と一緒に披露したい人
- コードチェンジとリズムキープの基礎を最短で身につけたい人
- ソロギター(Fingerstyle)に挑戦する際に慎重になるべき人:
- まだローコードのスムーズなチェンジがおぼつかない段階の人
- メロディ音を伴奏より際立たせる「アポヤンド奏法」や「右手のタッチコントロール」が未習得の人
※まずはメロディ単体とコード伴奏を別々に練習し、基礎体力をつけてからソロギター譜に進むのが上達の鉄則です。

【三 月 九 日 ギター】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ギターを買ったばかりの完全初心者ですが、何日くらいで弾けるようになりますか?
A1:コードを簡略化した「簡単コード(Key=Gフォーム)」であれば、1日30分〜1時間の練習でおよそ1〜2週間程度で1曲通して弾き語りができるようになります。原曲通りのイントロアルペジオやCapo 1の正規フォームを目指す場合は、コードチェンジの安定を含めて1〜2ヶ月程度を目安にじっくり取り組むのが理想的です。
Q2:カポタストを持っていません。カポなしでも弾けますか?
A2:カポタストがなくても演奏自体は可能です。その場合、「Play=C」または「Play=G」の簡単コードに置き換えて演奏するのがおすすめです。ただし、原曲のCD音源やミュージックビデオと全く同じキー(音の高さ)で合わせたい場合は、1フレットに装着するカポタスト(1,000円〜2,000円前後で購入可能)が必須となります。
Q3:藤巻亮太さん本人はライブでどのように演奏していますか?
A3:藤巻亮太氏は多くのライブ演奏において、アコースティックギターにカポタストを1フレットに装着(Capo 1)し、Eフォームをベースにしたプレイスタイルを採用しています。イントロではアコギの開放弦を活かしたハイフレットのアルペジオを爪弾き、サビに向けてピックストロークへとダイナミックに切り替えるスタイルが本人のトレードマークです。
Q4:アコースティックギターではなく、エレキギターでも練習できますか?
A4:全く問題ありません。むしろエレキギターは弦の張力(テンション)がアコギよりも柔らかく弦高も低いため、初心者にとってはコードが押さえやすく、指の痛みを抑えながら運指をマスターできるという大きなメリットがあります。クリーン〜弱めのオーバードライブトーンにリバーブを深めにかけると、原曲の持つエモーショナルな響きを気持ちよく再現できます。
まとめ:今後の練習ステップと失敗しないための判断基準
レミオロメンの『3月9日』は、アコースティックギターの基礎である「コードストローク」「アルペジオ」「ダイナミクスコントロール」のすべてが凝縮された、練習曲としても最高峰の完成度を誇る楽曲です。
上達への最短ルートは、最初から完璧な完全再現を目指して複雑なバレーコードに苦しむのではなく、まずは「テンションコードを活用した簡単フォーム」で曲全体のコード進行とリズムを身体に染み込ませることです。曲の流れが止まらずに演奏できるようになった段階で、イントロのアルペジオやサビのアクセント表現といったディテールを肉付けしていけば、誰でも確実にあの感動的な音色を奏でられるようになります。ぜひ本稿の運指とコツを参考に、あなただけの温かい演奏を響かせてください。 (出典: 三 月 九 日 ギター(Yahoo!ニュース))