五能線の絶景を独り占め!リゾートしらかみボックス席の確保術
リゾート しら かみ ボックスの重厚な扉をスライドさせると、そこに広がるのは単なる移動空間ではなく、自分たちだけの小さな「旅の居間」だ。東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が運行する人気の観光列車「リゾートしらかみ」において、この2号車に配置された半個室のシートは、全国の鉄道旅行ファンが真っ先に狙う超人気エリアとして知られている。大きな窓の向こうに繰り広げられるのは、荒々しい日本海の白波と、世界自然遺産・白神山地の雄大な山並み。足を思い切り伸ばし、風光明媚な流れる景色を眺める時間は、日々の忙しさを一瞬で拭い去ってくれる。
売店で購入したご当地地ビールを傾けながら、気のおけない仲間や家族と笑い合う。実際に乗車してみると、多くの旅行者が喉から手が出るほどリゾート しら かみ ボックスを欲しがる理由が痛いほどよく理解できる。この座席の真骨頂は、座面をフラットに引き出してお座敷スタイルのような空間に変形できる点だ。ゴロリと横になりながら窓の外を眺める贅沢は、他の特急列車ではまず味わえない。だが、いざ予約しようとすると、その人気の高さゆえに壁にぶち当たる人も少なくない。
えきねっとを活用したボックス席の予約裏ワザと穴場シート攻略
ボックス席の指定券を手に入れるための主戦場は、JR東日本のWeb予約サイト「えきねっと」だ。発売開始は乗車日1ヶ月前の午前10時。しかし、普通に画面を開いていては遅い。「えきねっと事前受付」を最大限に活用するのが鉄則だ。発売日のさらに1週間前から予約申込を済ませておくことで、システムが自動で座席を確保しに行ってくれる。
ここで知っておくべき秘策がある。4人掛けのボックス席を2人や3人で利用したい場合、シートマップからの座席指定画面で引っかかることがある。その際は「どの席でもよい」という条件を上手く使いつつ、乗車変更のタイミングを見極めることだ。また、運転日直前のキャンセルの波も見逃せない。特に運転日の3日前から前日にかけては、ツアーの在庫返戻や旅行者の予定変更によって、突然「えきねっと」上に空席がポツリと現れる。あきらめずに直前までシートマップを監視し続ける根気こそが、プラチナチケットを引き寄せる。
海側か山側か?絶景を満喫するおすすめ座席ポジション
五能線最大のクライマックスといえば、青森と秋田の県境沿いに続く海岸線の絶景だ。千畳敷海岸や深浦周辺でのダイナミックな岩礁美を間近で堪能したいなら、座席の位置選びには一切の妥協が許されない。ボックス席が並ぶ2号車において、日本海側の景色をダイレクトに望めるのは「A室」側だ。
下り(秋田発・青森行き)でも上り(青森発・秋田行き)でも、進行方向右側か左側かをしっかり把握しておく必要がある。海のパノラマを目前で楽しみたいならA席・D席の窓際をキープしたい。一方で、山側のB室・C室側であっても心配はいらない。通路越しではあるものの窓が非常に大きく作られているため、白神山地の新緑や紅葉のコントラストを静かに鑑賞するにはむしろ好都合な場合もある。
橅編成と青池編成の車内デザインと設備の違い
リゾートしらかみには複数の編成が存在するが、中でも人気の双璧をなすのが「橅編成(ブナへんせい)」と「青池編成」だ。木目調のぬくもりを惜しみなく投入した橅編成のボックス席は、秋田県産の杉材や青森県産のヒバ材が随所にあしらわれ、車内に一歩足を踏み入れた瞬間から木の芳しい香りが漂う。クラフトビールを提供するカウンター「ORAHO(オラホ)」も併設されており、大人の休日感漂う上品な仕上がりだ。
対する青池編成は、日本海の青さと十二湖の青池をイメージした涼やかでスタイリッシュなデザインが特徴だ。どちらの編成もボックス席の居住性は抜群だが、インテリアの醸し出す雰囲気が大きく異なる。木のぬくもりに包まれて地酒を味わいたいなら橅編成、洗練されたモダンな空間でリフレッシュしたいなら青池編成を選ぶと間違いがない。
HB-E300系気動車の静粛性が高めるローカル線の旅
ディーゼルエンジンと大容量蓄電池を組み合わせたハイブリッド気動車「HB-E300系気動車」の導入は、五能線の旅を一変させた。従来の気動車にありがちな猛烈なエンジン音は抑え込まれ、発車時や低速走行時は驚くほど静かだ。この高い静粛性こそが、ボックス席での会話を格段に弾ませてくれる隠れた功労者といえる。
大きな側面ガラスはUVカット仕様となっており、強い日差しを和らげつつもクリアな視界を約束する。線路の継ぎ目を越えるマイルドな揺れと静寂に包まれながら、刻一刻と変化する空と海のグラデーションを眺める。先進技術に支えられた走りの質感があってこそ、ローカル線旅の情緒はいっそう深まるのだ。
鉄道ライター杉山淳一氏が語る五能線と白神山地の魅力
鉄道ライターの杉山淳一氏をはじめ、数々の鉄道旅行記者が「日本屈指のローカル線」として五能線を絶賛するのには明確な理由がある。単に景色が良いだけではない。列車そのものが地域の文化や大自然と見事に調和した、完成されたエンタメ空間として仕上がっているからだ。
車内で催される津軽三味線の生演奏や、沿線の高校生による特産品の販売など、乗客を楽しませる仕掛けが目白押しだ。世界遺産の白神山地が育んだ豊かな森から湧き出る水が、日本海へと注ぎ込むダイナミズム。ボックス席のシートを倒して横たわり、窓の外を流れる太古の自然を感じ取るとき、なぜこの観光列車が長年にわたり人々を魅了し続けるのか、その答えがはっきりと見えてくる。 (出典: リゾート しら かみ ボックス(Yahoo!ニュース))